ここ数年のライフスタイルとして、スマートフォンやタブレットを見る時間が
大幅に上昇する一方、テレビを見る時間が大きく減っている人は多いと思う。
この変化は広告業界にも影響を与えており、今年はデジタル広告の支出が
初めて伝統的な広告の支出を上回るだろうと言われている。
アメリカにおける今年のデジタル広告支出の総額は、
前年から19パーセント増加の1,293億4000万ドルとなり、
総広告支出総額の54.2パーセントを占めると予測されている。
特にモバイル上でのデジタル広告は870億6000万ドルとなり、デジタル広告支出の3分の2以上を占め、
今後もその優位性を維持すると見られている。
デジタル広告売上で見ると、トップ3を示した下グラフにあるとおり、
GoogleとFacebookでデジタル広告全体の約6割を占めている。
Amazonが前年より2ポイント上昇しているところが注目されるが、
これはEコマースにおいて確然たる地位を築いているAmazonは、
ターゲティングに関する買い物客の行動データが豊富なことから、
特にCPGや消費者向けブランドの広告主に大きなメリットをもたらしている結果と考えられる。
一方、従来型の広告は、ラジオ 1.8パーセント減、テレビ 2.2パーセント減、
新聞や雑誌などの印刷物 17.8パーセント減、
イエローページなどのディレクトリー 19パーセント減、と軒並み減少している。
ただし、テレビの広告はオリンピックやワールドカップなど大イベントとともに上昇する傾向があることから、
大統領選挙や東京オリンピックのある来年はテレビ広告の支出が一時的にプラス成長に戻ると思われる。
(各データおよびグラフはeMarketerのレポートを参照)