オンラインショップで購入した後、
たまたま同じアイテムが値下げされているのを見かけた時に、どのような反応や行動をするか。
諦めてそのままにしておく人は多いかと思うが、中には、
購入したサイトに交渉して値下げを要求したり、
あるいはオーダーをキャンセルもしくは返品して返金を受け、
改めて購入する人もいるかもしれない。
ただし、そこにはある程度の労力が発生する。
この労力を肩代わりして、差額を返金してくれる企業がある。
2014年にニューヨークでスタートアップしたParibusは、
ParibusメンバーのEメールインボックスにあるオンラインショップからのオーダー確認メールや
出荷通知メールなどをクロールし、同じアイテムの値段をウォッチし、
値下がりや割引クーポンを見つけた時に、各店舗のポリシーに沿った形で差額分を
メンバーに返金するサービス、および配達保証日からの遅延に対する返金交渉サービスを提供している。
メンバーはParibusに登録するだけで、他に何か行動を行う必要はない。
サポートするEメールアカウントは、Gmail、Yahoo、Outlookをはじめ
メジャーなWebメールはほぼサポートしている。
サポートするストアは現在29サイトで、Amazon、Walmart、Target、Costcoをはじめ、
Neiman Marcus、Macy’s、Nordstrom、Bloomingdale’sなどのデパート、
Zappos、Bonobos、Bed and Bath Beyond、OfficeDepotなど多岐にわたる。
ただし、価格変動の激しいAmazonは配達遅延のみのサポートとなっている。
各ストアにおける返金等のポリシーは次の例のようにさまざまであり、
Paribusのサービスもそれぞれのポリシーに従っている。
- Bloomingdale’s: オーダー10日以内。
- Walmart: オーダー90日以内、かつ返品可能時期内。配達保証日より遅延した場合は、
ParibusがWalmartと返金等に関して交渉する。
- Target: オーダー14日以内。自動返金プロセスではなく、
ParibusがTargetに電話して差額返金を交渉する。
- Amazon: 価格変動に関する差額返金サポートはなし。
配達日保証をして、その日より遅延した場合は、ParibusがAmazonと返金等に関して交渉する。
現在まで250万以上がメンバー登録をし、サービス開始後すでに650万ドル以上の
返金手続きをしているという。
Paribusのサービス費用は、以前は返金額の25パーセントを手数料として徴収していたが、
2016年に大手金融のCapital Oneの買収を受け、2017年9月以降は完全無償サービスとなっている。
メリットのみあるサービスのようで、利用しない理由はなさそうである。