アメリカでは、10月のハロウィーン、11月のサンクスギビング、12月のクリスマスと
小売業にとって多忙な時期となる。
特に11月第4木曜日のサンクスギビング(今年は11月26日)後は
売上が急増し、マーケティング的にも、
– ブラックフライデー:サンクスギビング翌日の金曜日
– サイバーマンデー:サンクスギビング翌週の月曜日
と言う名称のもと、両日を中心に少しでも多くの売上をあげようと
Eメールやテレビ広告などを駆使してセールを宣伝する。
元来、サンクスギビングは実店舗を全日休業し、
ブラックフライデー早朝から店舗をオープンし実店舗での売上が一番高く、
サイバーマンデーではオンラインの売上が年間で一番多い日となっていた。
が、この数年、ブラックフライデーセールの店舗オープンが、
早朝から真夜中、さらに前日(サンクスギビング当日) の夜へと
どんどん早まってきている。
特にオンラインを中心にブラックフライデーよりも
一足早くセールを行う小売も増加しており、
インターネットの普及がサンクスギビングセールを次のように変えてきている。
-実店舗からオンラインへ
-サンクスギビングウィーク全般にセールが分散
さらに、近年のモバイルデバイスの普及に伴い、アクセスするデバイスに変化が見られる。
アドビの統計によると、今年のサンクスギビングとブラックフライデー両日の売上は、
オンラインが前年比 14%増に対し、実店舗は前年に比べて減少している。
下表は主要3日のオンライン売上前年比率を表したものだが、
ブラックフライデーでは、Amazonの20.8%増に代表されるように
全体で20.3%増となっている。
サンクスギビングの増加はさらに顕著で、全体では43.4%増となっている。
次に、モバイルデバイスの台頭による消費者の行動変化を見ると、
今年度のサンクスギビングセール期間(サンクスギビングからサイバーマンデーまでの5日間)の
コンピュータートラフィックが38%であったのに対し、
スマートフォンが49%、タブレットが13%とモバイルトラフィックが
62%でコンピューターからのアクセスを大きく超えている。
またオーダーに関して見ると、コンピューターからのオーダーは
60%で相変わらず主流となっているが、
スマートフォンからのオーダーは前年比125%増となっており、この傾向は今後も続くであろう。
最後に、この期間のマーケティングチャネルとして
Eメールの果たした役割は大きく、サイバーマンデー当日だけで3通も配信した小売業が何社もあった。
(表のデータは、ChannelAdviserの記事より引用)