Eコマースの売上増大のため企業と顧客のコミュニケーションチャネルとして
Eメールは重要な位置付けであるが、
Eメールを読むデバイスでどのような違いがあるのか。
クロスチャネルマーケティングプラットフォームを提供する
Yes Lifecycle Marketingが、自社のプラットフォームを通じて
2017年第4四半期に送信された約90億通、
および2017年1年間に送信された300億通以上のEメールの分析に基づいたレポートより、
注文に関して次のようなデータが出ている。
▼Eメールを読むデバイス別に見た注文比率
Eメールを見るデバイスがデスクトップからモバイルへの移行に伴い、
2017年スマートフォンからの受注はEメールが導く受注全体の約46パーセントを占め、
初めてスマートフォンからの注文がデスクトップを超えた。
前年同期比で見ると、スマートフォンが33パーセントの増加となった一方で、
デスクトップとタブレットはそれぞれ18パーセント、14パーセントの減少となっている。
企業のマーケティング担当者がデスクトップと
モバイルの購入体験のギャップを埋めるように努めていることが、
消費者のモバイルからの購入を増加させていると言えよう。
▼平均注文額 (AOV)
Eメールから導かれる平均注文額はこの3年間全体的に減少傾向にあり、
モバイルAOVも同様に減少している。
2017年は、デスクトップAOVが96.1ドルであったのに対し、
モバイルAOVは57.9ドルと、モバイルからの平均注文額は
デスクトップより40パーセントほど低い。
スマートフォンからの注文比率が増えても、
大きな額の購入にはまだ至っていないようである。
マーケティング担当者にとって、モバイルEメールから導かれる
注文額をいかに増加させるかは今後の課題と言える。