前回のコラムで、ティーンエイジャーのスマートフォン普及率が
大幅に増加していることをご紹介したが、
やはり若い世代でのコミュニケーションの主流は
モバイルデバイスに移行するのは必然かと思う。
そうなると、この世代とのエンゲージメントを高めるために、
企業もマーケティング戦略を見直す必要があろう。
Eメールは依然として企業と顧客を結ぶ主要なチャネルであるが、
モバイルの持つリアルタイム性、ローカル性との組み合わせにより、
さらなる効果を得ることができる。
さらに、モバイルメッセージングと統合したモバイルマーケティングは、
今日のモバイルユーザーが望むマルチチャネルデジタル経験も可能となる。
スマートフォンを使用している人の79パーセントがEメールを読み、
モバイルでのEメールの開封率は過去3年間で180パーセントも増加しており、
今ではEメールの開封率の50パーセント以上がモバイルデバイスからとなっている。
コンバージョン率に関しても、スマートフォンはデスクトップより64パーセント高いというデータがある。
このような背景において、消費者の70パーセントはモバイルデバイス上で
うまく表示されないEメールを直ちに削除しているように、
モバイル向けのEメールを最適化していない企業は販売機会を損失していると言える。
モバイルサービスとEメールを統合したソリューションを提供する企業の一つとして、
シカゴに本社拠点をおくVibesがある。
Vibesは、SMS/MMS、プッシュ通知、モバイルウォレットなどのモバイルサービスと
Eメールを統合したサービスの提供により、
Eメールマーケティングキャンペーンの対象範囲をモバイル世代にまで広げ、
顧客データベースの拡大、顧客との密接な関連性の構築、
ブランド体験と顧客価値の向上等により投資対効果を高める。
Chipotle、Home Depot、Pet Smart、Allstateなどの大手顧客を持つ。
SMSへの応答とEメールへの応答に要する平均時間は、
後者が90分であるのに対し、前者は90秒とも言われ、
またSMSの開封率は98パーセントと非常に高い。
EメールとSMSの統合によるマルチチャネル戦略は、
SMSのリアルタイム性と速読性からEメールマーケティングの価値を高める。
また、ロイヤルティカード、オファー、搭乗券、チケット、ギフトカード等を、
iPhoneのApple Wallet、Android PhoneのGoogle Payといった
ネイティブアプリのモバイルウォレットに保存する利用者が増加するにつれて、
多くの顧客がEメールやSMSからコンテンツを直接ウォレットに追加することを好むようになっている。
Vibesでは、モバイルウォレットオブジェクトをEメールやSMSに埋め込んだ
独自のスマートリンクにより、顧客がそのリンクをクリックすると
モバイルウォレットにオファーなどを保存できるようになっている。
顧客の50パーセントはモバイルウォレットオブジェクトを
携帯電話に保存しており、SMSに加え、Eメールとモバイルの価値を組み合わせることで、
店舗内での支払いを合理化できるうえに、コンバージョンの増加も期待できる。
(イメージはVibesのホームページより抜粋)