テイクアウトやデリバリーは、レストランの食事を家や会社で
食べることができるとても便利なサービスである。
ただし、テイクアウトは自分で受け取りに行く必要があり、
またデリバリーはレストラン側がデリバリー要員を持つ必要があるので、
家で食べたくてもなかなか実現できなかったレストランも多かった。
この悩みを解決するサービスがデリバリーサービスを専門に行う会社である。
古くはWaiter.comが有名だったが、
最近では、2013年にサンフランシスコでスタートアップしたDoorDashが有名で、
圧倒的に多くのレストランからのデリバリーを提供しており、
Dasherと呼ばれる、赤いシャツを着て赤いデリバリーバッグを持つ特徴ある配達人を
レストランや街で本当によく見かける。
レストラン側からすると自社でデリバリー要員を持つ必要もなく、
DoorDashによるデリバリーから売上増を期待でき、
客からすると自分でレストランに受け取りにいく必要もなく、
また今までデリバリーしていなかったレストランの食事も家で食べることができ、
まさにWin-Winの関係になっている。
ところで、以前のコラムでデリバリーロボットのテストをご紹介したが、
DoorDashではこのロボットを正式にデリバリーロボットとして採用し、
2~3kmほどの短距離のデリバリーに使用している。
これにより、Dasherはより大量の注文や少し離れた距離へのデリバリーにフォーカスすることができ、
レストラン側にさらなる売上増をもたらすことが期待できる。
DoorDashではカリフォルニアでまず6台のデリバリーロボットを使い、
順次国内で展開していく予定でいる。
このデリバリーロボットはStarship Technologiesという会社が提供するもので、
DoorDash以外でもいくつかの食品デリバリー会社が
ワシントンDCや他の都市で利用されており、
またヨーロッパでもドミノピザがテスト利用を開始している。
空ではAmazonが先駆けて有名になったドローンによるデリバリー、
地上ではロボットによる食品デリバリーと、世の中がどんどん変わってきていることを実感する。
そのAmazonもAmazon Restaurantsという食品デリバリーサービスを
全米各地で提供しているが、
そのうちドローンで食品が空からデリバリーされる時代が来るのであろう。
(イメージはDoorDashおよびStarship Technologiesのホームページより抜粋、
Amazon Restaurantsの写真は筆者撮影)