このコラムは、「企業の強み、商品の魅力を引き出す、目から鱗のデジカメセミナー講師」の
お節介カメラマンが自社の商品・サービスの「魅せ方」で、
お悩みを持っておられる皆様に、お届けしております。
一寸した「知識」を得ることで「写真」が変わるかも知れません。
今回は「そもそも人間の眼は何をみているのか?」ということを考えてみたいと思います。
私は産まれつき片方の眼が見えていません。
その為に小さいときから「両目で見る立体的な世界」とは、
どのようなモノなのか、異様な興味をもって生きてきました。
ここで、まず注目して頂きたいのは、皆さんが見ている「鮮明で立体的な世界」
を受像している「眼の網膜」は球面になっていますから、「面=2D情報」であるということです。
では、皆さんが見ている「鮮明で立体的な世界=3D」は何処にあるのか。
答えは「脳」です。
これを網膜での受像とは区別して「脳の見え」と言うそうです。
私達が日々見ている「映像」は全て「脳内で作られている」と言っても
間違いでは無いようです。
私は片目でしか世界を見たことがないのですが、
殆どの人は両目でみておられると思います。
両目の位置が鼻を挟んで離れているので、
その距離=視差で3Dの立体に見えているという事もありますが、
二つあってもどちらの網膜も「面」です。
そして遠くを見たときには「視差」は「誤差」ぐらいになってしまいます。
私は見える方の眼を閉じると、
見えない方の眼が少しだけ明かりを感じているのは分かりますが、
その「不良品」の映像は普段は見えてません。
と言うことは、不良品映像は何処へ行ったのでしょうか。
「脳」は、私が「生きていく」もしくは「自分の命を守る」には
不要な情報と判断して「オミット」していると思われます。
これもまた「脳で見ている」=この世界は「脳で作られている」ということになります。
更には、私のように「単眼」であっても、実は「脳」で「単眼立体視」をしているそうです。
私が見ている世界と皆さんが見ている世界はどうやら同じようなのです。
で、大切な事ですが、写真を撮るということは。。。。。。
「脳で見ている鮮明で立体的な映像」を「カメラのセンサー(昔はフィルム)」
の平面で写し取るということになります。
「脳で見ている鮮明で立体的な映像=3D」
⇩
シャッターを押す
⇩
「センサー(昔はフィルム)」で写真=2Dに。
結論!【写真は3Dの2D化】
外の世界にある「立体=3D」を網膜の「面=2D」で受信し
「脳」で「立体化」している「立体映像=3D」を見ながら、
カメラのシャッターを押した瞬間に「平面像=2D」になっている。
という、なんとも「ややこしい」事をしているのが「写真」なのです。
いかがでしょう。
このコラムをお読みの皆さんは、
おそらくコンテストで優勝したいとか、写真展覧会をしたいとかではなく、
自社の商品及びサービスの「暗黙知」の部分を写真で「見える化」する為であったり、
「いいね!」が貰えるような「写真」をどうやって撮るのかを、
探しておられるのではないかと思っています。
今日の結論【写真は3Dの2D化】が写真の正体です。
この事実を「大人的に」納得して頂ければ、
次回この「知識」を使って「どうやって写真を変えるのか」をお伝えできればと思います。
ご期待ください!